道祖神の由来
道祖神の祭神は、猿田彦大神(さるたひこおおかみ)と天鈿女命(あめのうずめのみこと)が祀られています。
猿田彦大神は天孫降臨のとき、邇邇芸命(ににぎのみこと)を道案内したことから、道の神・旅人の神とされる。
天鈿女命は天照大神が天岩戸に隠れて、世界が暗闇になったとき、岩戸の前で踊り、天照大神を誘い出したことから、芸能・踊りの女神とされる。この二神は、天孫降臨のときに出会い結ばれたことから夫婦神として祀られている。
松原道祖神は京都五条大路の道の神として祀られ、現在では交通安全や旅人守護、厄除開運、また夫婦円満、家内安全、商売繁盛のご利益がある神様として信仰されています。
松原道祖神社の歴史
案内板には、平安時代以前に当地での道の神、賽の神(厄災を塞ぐ神)として祀られたと書かれています。また平安時代の「今昔物語」や鎌倉時代の「宇治拾遺物語」にも登場する由緒ある神社です。
ビルに挟まれた小さな神社なので、訪れるのに苦労しました。
境内は、町内の人々によって、清掃が行き届いていました
松原道祖神社は、以前に紹介した京都駅そばの道祖神社よりも、もっと小さな神社でした。アクセスは京都市バス西洞院松原下車スグ 京都市下京区松原通新町下ル殿下町
「道祖神」と「京都のお地蔵さん」のつながり
道祖神とお地蔵さんは、疫病などから村を守り、旅の守護神とされるがその性格は大きく違います。道祖神信仰による「路傍や街角のお地蔵さん」、いわゆる「辻地蔵」のお地蔵さん(地蔵菩薩)は、親よりも先に亡くなった子どもが賽の河原で苦しんでいるのを救ってくれる守り神として信仰されるようになった。
京都では日頃の感謝を伝える地蔵盆が盛んで、京都市内に祀られたお地蔵様は約5000体といわれています。毎年8月23日・24日の地蔵盆は地域のコミュニケーションの場ともなっています。京都では、女子が生まれる赤、男子は白の提灯を飾る風習がある。
お地蔵さんの由来
平安時代に六道珍皇寺の井戸から冥途へ行ったといわれる小野篁が地獄で苦しむ人々を救っているお地蔵さんを見て、六地蔵を彫ったといわれています。六地蔵とは六道(天道、人道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道)、お地蔵様はこの全ての世界に出向き、救済してくれる。
また日本昔話では、六地蔵は大晦日に老人が、雪除けに六地蔵の頭に傘をかぶせたところ、夜中に米や宝物を運んできてくれたという物語。
ではまた次回お会いしましょう。